はじまりはドライバーの声

「JINS ドライブレンズ」とは、運転に最適な視界をサポートするレンズのこと。日中、色調変化の少ない自然な視界が得られる「ドライブデイ」と、対向車のヘッドライトや街頭のまぶしさを抑えつつ夜間でも明るい視界を確保する「ドライブナイト」の2種類のレンズを揃えています。

日の丸交通株式会社さん(以下、日の丸交通)が、ドライブレンズを導入したきっかけはなんだったのでしょうか。くわしい経緯を、日の丸交通 広報マーケティング室 課長代理 下川里穂さんに伺いました。

下川「ことの発端はドライバーの声でした。あるとき代表取締役社長 富田のもとに、目の不調に関する相談が寄せられたのです」

厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、タクシー運転手の平均年齢は58.3歳。加齢による目のトラブルを抱えるひとのほか、長時間の運転や日差しなどの強い光の影響で目の疲れに悩むひとも少なくないといいます。

下川「目の疲れは集中力の低下につながり、安全運転を妨げる要因になります。また、強い日差しやライトはドライバーの目をくらませてたいへん危険です。危機感をもった富田はすぐに対策を調べはじめました。

サングラスの導入も考えましたが、目元の表情がお客様から見えにくいのではないかという懸念がありました。目元の表情が見えやすく、目を保護し、クリアな視界を確保できるものはないか。探すうちに目にとまったのがJINSさんだったのです」

アイウエアのあたらしいあたりまえを模索しつづけているJINSなら、親身に相談にのってくれるのでは? そう考えた富田さんは、JINSホームページの問い合わせフォームから直接相談を寄せてくださいました。

相談を受けたJINSはさっそく詳細をヒアリング。その結果、ドライバーのみなさんは「夜間のヘッドライト、街頭のまぶしさ、雨天時のギラつき」にとくにストレスを感じていると判明しました。

そこで2種類あるドライブレンズのうち、夜間の運転をサポートする「ドライブナイト」の導入をご提案。レンズの色味が淡い点も、お客さまの安心につながるだろうと考えました。

「快適」「目の負担を軽減」。実感が定着の理由

ドライバーの目を守り、運転の安全につながり、お客さまにも安心していただける。メリットが3拍子揃った「ドライブナイト」の特徴に納得してくださった日の丸交通のみなさん。ドライブレンズ導入に向けてすぐさま制度を整えてくださいました。

その内容は、入社するすべてのドライバーを対象に、ドライブレンズ購入費の一部を会社が負担するというもの。ドライバーは専用チケットを持参してJINS店舗へ行けば、好きなフレームをえらんでドライブレンズを装着したメガネをつくることができます。

取り組みがスタートして7年目を迎える今年、ドライバーのみなさんがドライブレンズを手に取った総数は1,100本以上にのぼります。制度が定着し、頻繁に活用されている理由はなんなのでしょうか。

下川さんは次のように話します。
 
下川「入社する全ドライバーに制度を案内する仕組みにくわえ、年2回の健康診断で目の不調が見られたひとには眼科の受診を進めるなど、会社から働きかけたことが功を奏したのだと思います。ドライバーひとりひとりの目に対する健康意識が高まりました。

健康や安全の目的以外に、ちょっとしたオシャレにJINSのメガネを取り入れているドライバーもいるんですよ。ドライブレンズはフレームの素材や形、サイズに制限がないので、選ぶたのしみがあるのも定着の理由ではないでしょうか」

そう話されたあと、下川さんは「じつは……」と続けます。

下川「わたしもかつて、ドライバーとしてドライブレンズを愛用していました。

入社当初は両目の視力が1.0だったので裸眼で運転していたのですが、入社半年後の健康診断の結果、視力が0.6に下がってしまって。昼間の日差しや夜のネオン、光の乱反射で目に負担をかけていたのだと思います。

そんなとき、先輩からドライブレンズをすすめられました。使ってみると、まぶしさが軽減されて視界が鮮明に。目への負担が減ることで、勤務を終える頃でも身体の疲れを感じにくくなりました」

ドライバーのひとりひとりがクリアな視界を実感していること。これが制度定着の一番の理由だろうと、下川さんはご自身の体験を踏まえながら話してくださいました。

ドライバーのみなさんの声

ドライブレンズを着用している現役ドライバーのみなさんはどのように感じているのでしょうか。アンケートにご回答いただきました。

Q. ドライブレンズを手に取ったきっかけや、使いつづけている理由を教えてください

使用歴 7年 
会社からドライブレンズの紹介を受けて試しに使用したところ、対向車のヘッドライトなどまぶしさを感じる場面でも最適な視界を確保できるようになりました。目への負担が減ったと感じています。

使用歴 初乗務からずっと
ドライバーは目が命ですので、まぶしさから目を守るために使いはじめました。着用時とそうでないときを比較すると、はっきりと差を感じます。ドライブレンズは必需品ですね。

使用歴 3年
会社が費用の一部を負担してくれると知って購入しました。デザイン、機能、丈夫さ、どれをとってもgoodです。とくにデザインが好みなので長く使いつづけています。

多くのドライバーのみなさんが、ドライブレンズを日々の勤務に欠かせないアイテムとして愛用してくださっているようです。

ドライブレンズと、これからも

下川さんはドライブレンズ導入の今後について、こう話します。

下川「ドライブレンズを導入した当初は、他社にはない先進的な取り組みでした。

けれど近年、山口県警が警察職員のサングラス使用を解禁したり、岡山県のバス会社で運転手のサングラス利用を試験的に認めたりと、目を守る試みが浸透しつつあるようです。現場で働くひとの要望に応じて、世の中が前向きに変化しているのはうれしいですね。

じつは当社もドライバーのニーズに合わせて、ドライブレンズの制度内容を少しずつ変えているんです。

制度開始時は、「ドライブナイト」のみ対象だったのですが、現在はブルーアイやブラウンアイなど瞳の色素が薄い方に限り「ドライブデイ」の使用を認めています。

ドライバーの健康と安全を守るため、最適なサポートのあり方を今後も模索していきたいですね」

交通の安全、お客さまの安心、ドライバーの健康。これらすべてを守るため、まっすぐに取り組む日の丸交通の姿勢に、改めて心動かされたJINS PARK編集部でした。JINSはこれからも、ドライバーの目を守るパートナーとして伴走しつづけます!

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